アニメトーク[03]星方武侠アウトロースター

放映：1998年1月8日～1998年6月25日 テレビ東京
全26話

架空の宇宙を舞台にしたスペースオペラです。
華僑が銀河を開拓していった、という設定のもと、星々の環境や登場するアイテム等々、そのほとんどが中華風な雰囲気を持っており、未来世界的ながら独特の世界が描かれています。
（宇宙船のカウントダウンなんかが漢字だったり。）

センチネルスリーという田舎に住みながら宇宙に憧れてのしあがる夢を見る若者ジーンが、ある日謎めいた女ヒルダの依頼を受け、生体アンドロイドの「メルフィナ」と、高性能宇宙船「アウトロースター号」を手に入れたために、銀河の龍脈という謎の地点を目指すことに。
メルフィナやアウトロースター号を執拗に狙う宇宙海賊や賞金首など、襲いかかってくる敵と戦いながら銀河の龍脈を目指すというのが本作のあらすじです。

数あるSFものの作品の中でもこの作品が他と違う点はいくつかあります。

・宇宙船に手が？？
宇宙船の装備として描かれるグラップラーアームというものが搭載されていて、これによって宇宙船での近接戦闘があったりします。
グラップ、つまり格闘を宇宙船同士でおこなうわけです。
普通、宇宙船同士で戦うときは光線やら火器類で撃ちあうのを想像しますよね。
この作品でももちろんそういう描かれ方はあるのですが、本作品ではひときわ目立つこのアームが活躍します。
ときには宇宙船同士で力比べのようにガシっとアーム同士で戦うことも。迫力です。

・場面転換で銃声！
この作品独特の演出で、場面が切り替わる節目で「バキューン！」となって画面が切り替わるところが多々あります。
最初はびっくりするのけれど、慣れてくるとこれがまた気持ちいいのです笑

・ところどころクラシック＆ファンタジー
たとえば主人公であるジーンが使う銃はキャスター（古式銃）という、この世界でいうところの年代物な銃で、武器というよりはアンティークの部類になるのですが、通常の銃弾よりも威力や効果が格段に優れており、発射することで通常の銃弾ではありえない、魔法のような効果が発動したりします。ファンタジー要素も多分に含まれています。
魔法文字のようなこだわりのディテールも。

・海賊は仙術使い
全員ではないですが、中華風ということもあり、敵もやはりそんな連中が多いです。
もはや魔法なのでは！？といった不思議な術を使い、銀河の龍脈の手がかりとなるジーン達を追いかけます。

・仲間も曲者ぞろい！
食いしん坊のケモノ娘エイシャ・クランクラン、木刀で大型トラックを斬る黄昏の鈴鹿など、常識はずれな強さを持つ仲間たちが登場します。アウトロースター号のクルーも変わったヒトばかりです。

力の源、銀河の龍脈

中華風な世界のもと構築されているこの作品ですが、そのため宇宙が舞台とはいえ風水的な思想がそこかしこに散りばめられています。
銀河の龍脈はその最たるもの。
力の源とされており、宇宙海賊がその力を手に入れるべく暗躍しています。
彼らの狙いは龍脈の位置を指し示すとされる、生体アンドロイド・メルフィナとそれを搭載できる宇宙船・アウトロースター号。
ジーン達は追手を振り切りながら銀河の龍脈へたどり着けるのか。
迫力の宇宙船同士の戦い、銀河のお宝争奪戦です。

ちょっと変わったSFが好きな方におすすめです。

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