アニメトーク[01]覇王大系リューナイト
放映：1994年（平成6年）4月5日～1995年（平成7年）3月28日 テレビ東京系列
全52話
そこは魔法と冒険の世界、アースティア。
この物語は、そのアースティアを熱く駆け抜けた、勇者たちの物語である――
本作品はこのナレーションとともに始まります。
世界の中心にそびえる巨大な剣、アースブレードを目指し、意思を持つ不思議なロボット”リュー”に乗り旅を続ける見習い騎士、アデュー・ウォルサムの異世界アースティアでの冒険譚です。
RPGで遊んだことのある人なら馴染みのある設定が満載で、ヒトや妖精・エルフ族、ドワーフや魔物たち・・・ファンタジー世界の住人たちが本作では余すことなく登場します。
そんな中、ひときわ目立つ存在であるのがこの作品を象徴するロボット、「リュー」の存在。
一般的なロボットアニメのそれとは異なり、頭身の低めな体躯なれど、一体一体に特徴があり、騎士・忍者・魔法使いといった特性をもったリューが登場します。
主人公であるアデューが乗るリューは、白く輝く騎士のリュー、「リューナイト・ゼファー」。
アデューはこのリューナイトに乗り、立ちはだかる敵と戦ってゆきます。
巨大な剣のそびえる世界を旅する
物語の基本軸は行く先々で起こる事件を主人公たちが愛機であるロボット・リューに乗りこみ、立ちはだかる敵と戦ってゆくというストーリーですが、
世界を旅するロードムービー的な側面も持ち合わせており、不思議な魅力が満載の世界アースティアを知る内容にもなっています。
空を飛ぶクジラ、地下に広がる王国、機械仕掛けの国・・・魅力的な土地を訪れながら、道中でのリュー使い達との出会い、やがて世界の謎とアースティアを狙う真の敵の正体も明らかに。
物語の進行とともに、敵も手強くなってくる
物語後半からはアースティアを狙う邪悪な種族、邪竜族との戦いが本格化します。
神話の時代から世界の覇権を巡って争われてきた戦いに巻き込まれてゆく主人公・アデュー達。
彼らも成長に従い、リューもまたクラスチェンジを経て次々とパワーアップします。
ナイトはパラディンへ、メイジはウィザードへ。RPG好きな人ならワクワクな展開です！
主人公の成長も見どころのひとつ
スタート地点における主人公・アデューは街の子どもにも騙されるようなお人好しな少年（といえば聞こえはいいけれども笑）。
すぐ頭に血が上るわ、敵におちょくられて罠にはまるわ、見ていておよそ危なっかしい子です。
そんな彼がリュー使いの仲間たちと出会い、強敵と戦いながら世界の命運を背負うほどの重圧に耐えて光の聖騎士へ成長してゆく姿を追いかけてゆけるのは1年を通して描かれる作品だからこそ。
今もなおファンに愛されるこの作品、ファンタジー世界が好きな方にはおすすめしたい作品です。
▼▼ 以下は私の個人的感想 ▼▼
…とはいえ早いか遅いか時間の問題ではあったのでこの作品に出会わなかったとしてもオタクにはなっていたと思います笑
何か好きなものを紹介するならまずはこの作品の事を紹介しなければ！との思いで紹介してみました。
…Blu-ray出てくれないかな笑
もともと、ドラゴンクエストとかのRPGで遊んでいた素地もあったし、その流れでドラゴンクエスト アベル伝説とか、NG騎士ラムネ＆40とかも見ていたし、らんま1/2やふしぎの海のナディアなど、90年代のアニメブームには片足突っ込んでいた形にはなっていたのだけれども、この作品には自分の当時好きだったものが詰まっていたので、出会うべくして出会ってしまった感じではあります。
RPGにはよくある設定を多く取り入れていたのはとても評価できると思います。
特にロボットアニメによくある、後半からの主人公機のパワーアップを、クラスチェンジという方法で描いたのは秀逸。
90年代のアニメといえば、まだ制作の多くの工程をアナログでおこなっていた頃で、この作品もまたそのうちのひとつ。
各リューを召喚する際のバンク、クラスチェンジの際のバンクは何回見ても飽きない映像です。
特にリューパラディン・ロードゼファーへのクラスチェンジや、必殺技であるメテオザッパーを描かれた筱雅律（しの・まさのり）さんは今もなお一線で活躍中のアニメーターさん。
気になる方はぜひその後の活躍も追いかけてみてください。